ネタバレ多いですし、クリア前提で書いてるので内容も結構脈絡ないです。
とりあえず浮かんだものを箇条書き感覚で放り投げてるだけなので、その辺はご容赦ください。
- まぁ本当、感想というほどのものではないんですが、様々な感情を纏めると「本当に時間切れでここまでしか作れなかったんだろうなあ」という一言に尽きる感じでしたね。未完というわけではないです。むしろこの一作で全てを終わらせる為に展開を巻きに巻いて、何とか筋だけは通したストーリーなんだと受け止めています。全体的に巻いてはいるんですが、それがより明確になるのが6章のラスト以降なので、この辺がターニングポイント。
- 本編だと1章終わった辺りで調印式における帝国の襲撃が起こるわけですが、本当はもう少し尺に余裕を持たせたかったんじゃないかなと思っております。少なくともオルティシエへの旅をしている間は「王家として短命の宿命を背負ったノクトと、それを支える友人達の物語」としてロードムービーを描きたかったんだろうなと。そこから帝国の襲撃が起こり、オルティシエのあるアコルドや、列車で大半を通過されてしまう各地域(テネブラエ等)や帝国、そして十年後の世界にもマップが用意されていて、オープンワールドとして冒険する予定だったんだろうなと思いましたね。
- 実際は帝国の襲撃と観光、ヒロインであるルナフレーナとノクトの関係性、アラネア准将が帝国に対して抱く温度差事情などが並行して描かれて妙なことになってしまうし、オルティシエ到達以降は加速度的に「巻き」が進み、キングスグレイブで腹に一物を抱えた皇帝は直接本編に出ることなくシガイ化し、ルシス王家(というかレギス陛下)への確執から帝国に堕ちたはずのレイヴスに関しても、一度だけ敵として姿を見せながらも、以降はあっさりと姿を消し、列車内の新聞や乗客等の会話、突然の回想から処刑されてしまったことが語られてしまう。この辺、巻きです。めっちゃ巻かれています。まあレイヴスはまだシガイ化してボスとして立ち向かうシーンが用意されているものの、皇帝に関しては完全に雑魚敵扱いで、映画の剛胆さを見た後では不憫でならない。本当はイドラ皇帝の思惑や、アーデン、レイヴス、アラネアといった帝国側のキャラクターの内情もじっくり描いて帝国側も色々巡れたんだろうなと。ファントムソード集めや六神の誓約も、それに合わせてコツコツ描かれる予定だったんじゃないでしょうか。結果的に前者はクリア後のやり込み要素に落とし込まれてしまいましたけども。
- 恐らく多くの人が頭を抱えたであろう、問題の13章についてはアーデンをラスボスに仕立て上げるべく用意された、意図的なヘイト稼ぎ装置だったと解釈しました。操作に制限が掛けられた状態で、決して短いとはいえないダンジョンを強制的に攻略させられるという苦痛すぎるデザインだったわけですが、そんな状況でアーデンがひたすら煽ってくるわけですから、もうこいつぶん殴るしかねえ! ってなるよなと。あの巻きの状況からラスボス用意するには、無理やりにでも悪役ロールをさせなきゃいかんわけなので、13章はまぁその試行錯誤の結果なんでしょう。アーデンが語る寄生虫周りも、六神の誓約で語られる「星を脅かすもの」にしては雰囲気がズレているので、方向転換して作られたか、もっと別の形で使われる設定だったのかもですね。まあ本当に寄生虫だったとしても、ラスボスはその集合体とかそんな感じのもの(適当)がラスボスとして君臨してたんでしょう。
- スタッフロール後のアレに関しては、やっぱりノクトだけでなくイグニス、プロンプト、グラディオ達も王城前でシガイを食い止めている際に命を落としてしまったということなんだろうか。死後の世界でルナフレーナと再会して結婚したって感じにも見えるので、そうなると直前の四人集まってる風景もそれなのかなと。
- キングスグレイブ、ブラザーフッド、そして2013年E3トレーラー辺りを見ると、本当にやりたかったFF15像のようなものが見えてくる気がする……。特にE3トレーラーの使われていない音声周りを見ると、オルティシエ到着の辺りで帝国の襲撃が発生して、そこで六神やファントムソードの下りを託されていたのでは感が……。まぁ所詮トレーラーだから没設定と言われればそれまでなんですが、描きたかったであろう構図があまりにも詰まりすぎている……。キングスグレイブの脚本がどの段階で出来上がってたんだろうとかはとても気になる……。
- まあ何か色々思うところはあるけど、素材としては好きですよ、やっぱり。キングスグレイブ、ブラザーフッドに関しては見て良かったと思ってますし、本編自体もゲーム部分には首を傾げていたけど、何だかんだ隅々まで探索するぐらいには楽しんでいたと思います。本当「時間が足りなかった」で全てが解決してしまう感じがある……。無……虚無ぞ……。