わりと普段通り過ごしてはいるんですが、全然ブログ書いてねえなぁ! と思い出し、何だかんだ感想出力することは大事だよねとも感じたので、久々に更新を。
スパロボBXとかランス03とか、去年やってたゲームで書いてない感想もあるのだけど、とりあえず今年入って遊んでいた直近の作品群からちまちま書いていけたらいいかな。
とりあえず今回は幻影異聞録♯FEについて。
去年の国産RPGの中では突出した出来でしたねえ。大好きです。
基本的には、ミラージュと呼ばれる異世界の侵略者から日常を守るべく、同じミラージュの力を借りて戦う異能者達の物語です。まぁアトラスですし「ペルソナ的ノリ」と言ってしまえばそうかもしれないですね。
特徴的なのは任天堂のファイアーエムブレムとのコラボ作品であり、登場するミラージュもFEシリーズのキーパーソンがモデルとなっているところでしょうか。また、ペルソナと違って芸能界が舞台となっており、仲間を含め、登場人物の多くは芸能関係者。主人公とメインヒロインは新人芸能人兼新米異能者(ミラージュマスター)として、芸能界の荒波に揉まれながら戦いに巻き込まれていきます。主人公はどちらかというとアイマスのP的立場ですけど。
で、芸能界が関わってくる理由として「芸能=神を降ろす能が起源=優れた芸能人ほど神を降ろす技術・才能にも長けている=優れたエンターテイナーは優れた異能者となる!」という、パワーで真正面から殴ってくるような理論が使われており、少々ぶっ飛んではいますが「じゃあしょうがねえな!」と笑って楽しめるようになっているのが魅力です。
全体を通してのノリもニチアサに近く、映画撮影やバラエティ番組収録現場で事件が起きる→この背後にはミラージュの影が!→ミラージュを体に宿し(専用衣装に変身)、黒幕を倒しに異世界(ダンジョン)へ! という一貫した繰り返しを辿るので、そういったアニメ的構成が好きな人はグッと来ると思います。
一方で、FEとコラボしているからには「FEらしさ」も忘れてはならないということで、ミラージュのモデルにFEキャラを使っているだけではなく、お話としても終盤へ進めば進むほどFEらしくなっていきます。個人的にここが一番魅力を感じたところですね。アトラスらしい完全新作でもあり、FEのスピンオフでもあるという。
詳細はネタバレになってしまうので省きますが、芸能界という舞台すらも「FE」に繋げていく為の一要素となっているので、そういった終盤のどんでん返しが好きな方は是非って感じでしょうか。
主要キャラクターにはそれぞれサイドストーリーを設けておくなど、ペルソナで培われたであろう部分もあり、ここ最近のアトラスゲーの集大成ともいえるかも。
戦闘も真・女神転生III以降、プレスターンバトルの影響から抜け出せなかったアトラスとしては、新たなコマンドバトルとして作りこまれています。個人的にプレスターンって好きなシステムではあるんですが、事前準備と僅かな運で全てが決まる代物なので、遊べば遊ぶほど単調になっていくデメリットもあると思うんですよね。
ペルソナシリーズはまだ落とし込みがうまかったんですが、真IVはお世辞にも戦闘バランスに関しては秀逸とは言えないところがあったので、そろそろ新しい領域を開拓してほしいという感じではありました。
その点、♯FEはアトラスの「弱点を突くとアドバンテージが取れる」という要素はそのままに、プレスターンではない新機軸のコマンドバトルを開拓してくれたかな、という印象。弱点を突くことで仲間同士で連撃が発生し、効率的にダメージを与えられるというセッションシステムも良いバランスでしたし、何より攻撃を外そうが耐性属性で殴ろうが、敵の猛攻で反撃されて壊滅する、というのが無くなったのが大きいかな。防御をしてその場をやり過ごしたり、アイテムを使ってアドリブ的に対策したり、行動に遊びの余裕があったのが好感触。
そういう意味では、全体的な難易度はマイルドですけど、ここぞという敵ではアトラスらしい「猛攻による即壊滅」もメリハリで味わえるので、こういう形で全滅するなら大歓迎って感じですね。終盤になるほどセッションシステムもやや大味になり、作業化してしまう側面もありましたが、そこもコマンドバトルらしいテイストということで、個人的には不満の少ないRPGでした。
というわけで、基本的にはベタ褒めな一作。
物語的にはハッピーエンドで完結してますが、主要人物達のその後も見てみたいですし、シリーズ化とかしないかなあなんて思ったり。こうプリティーリズムとかアイカツみたいに同じ世界観での「その後」という形で掘り下げてくれないかなとか。
コラボ作品だとこの辺難しいんでしょうかねー。