2015年7月31日金曜日

『感想:Please, Don't Touch Anything / Clicker Heroes / 3Dガンスターヒーローズ』

 リアルが落ち着いて時間が増えたのもあって更新が疎かになっていた。
 というか色々やりたいゲームが多すぎて時間が増えてもままならない。むしろ自由な時間が一気に増えると、それをどう使っていくよ、という話になりまして。選択肢が一気に増えすぎて逆に脳死しているような気がする。危険が危ない!
 とりあえず細々としたゲームの感想を。




●Please, Don't Touch Anything


 ある日、同僚の家を訪れた主人公(プレイヤー)。
 そこには奇妙なモニタと赤いボタンを備えた端末が鎮座していた。
 同僚は「絶対にそのボタンを押すんじゃないぞ」と忠告し、自身は風呂場を修理する為に離席してしまう。さて、手持無沙汰となったプレイヤーの前には、絶対に押してはいけないと言われたボタンがある。これを押してしまったら何が起こってしまうのだろうか。

 という導入から始まる一種のパズルアドベンチャー。
 操作性はよくある脱出ゲームと同じで、マウスを動かしながら気になる個所をクリックするとその場所を調べることができるというもの。つまりゲームを始めるには「絶対押すな」と言われた赤いボタンを押すところから始まります。
 開始三十秒ぐらいでプレイヤーはボタンを押すことになり、その瞬間奇怪なBGMと共に端末は稼働を始めます。そこから端末をどう動かしたかによって22のEDに分岐しますが、まあ大体世界が壊滅します。最初はどう動かせばいいか解り辛いですが、一回慣れてくるとあれよあれよという間に好奇心が促され、色んな分岐を見る為に何度でも世界を滅ぼしてリスタートすることになるでしょう。
 どちらかというと一人で遊ぶよりは友人と一緒に遊ぶなり、Steamの配信を使って画面共有するなりして(ラグはありますが)、あれやこれやと話しつつ画面内で起こる様々な出来事を眺めていくのがオススメかな。

 と、ここまで書いてなんですが、全ED見た上で書くと凄いオススメというわけではない
 一部のパズルは若干突っ込んだ知識が必要になったりしますし、そこも含めてやや不条理なフラグ立てもあったりします。真剣にやるほどシナリオ的な意味で凄いオチがあるわけでもなく。
 ただ焦燥溢れるBGMと、バリュエーション豊かに変化する意味深なEDが妙な不安感を掻き立てるので、そういったカルト的雰囲気が好きなら楽しめるんじゃないかな、という感想ですね。
 実際俺は好きなので、セールで安かったら是非。定価もワンコインですけども。

●Clicker Heroes



 Cookie Clicker等でおなじみのClickerタイプのゲームです。
 モンスターをクリックしてダメージを与え、倒して得た金でヒーローを購入し強化する。
 そうやってステージを攻略していくと、いつの間にかインフレ的な数字が画面を駆け巡るようになり、良く解らないけどタノシイ! というアドレナリン全開のループに陥っていくアレです。
 実際何でそんな遊んでいたのか解らないけど160時間ぐらいやっていたらしい。

 ただClicker Heroesはゲーム的な試みも多く、効率を上げる為に必要なアイテム・リソースを使ってプレイヤーのスタイルに合ったビルドを組んでいく要素があるんで、実際楽しいんですよね。理想的なビルドを組むには深い階層を潜ってアイテム・リソースを集めていくわけですが、そうして集めたリソースでビルドを組んでいくと、明確な数字として結果が返ってくるので試行錯誤が楽しい。
 遊び方が解ってくると延々遊べてしまえるところがあります。最近はコンテンツ的に果てが無くてプレイを終えてしまっていますが、Cookie Clickerの時のような「飽き」ではないのが強みかな。

 Clicker好きならオススメです。でも本当、果てが無い……。

●3Dガンスターヒーローズ
 名作過ぎるのでゲーム部分に関して多く語ることはないんですが、流石セガの3D復刻プロジェクトと言いますか、今回も滅茶苦茶いい仕事をしています。移植としての高さもそうなんですが、立体視周りの構成も職人技なことになっておりまして、嘗てガンスターヒーローズを遊んだ人はもちろん、何か2Dアクションをやりたいな、と思った人にも遊んでもらいたい一作。
 あと今作に限った話じゃないですが、3D復刻プロジェクトは「どのようにして形となったのか」というインタビューも面白いので、ファミ通の記事を読んでから遊んでみると興味深いところがあるかな、という感じで。
 歯応えのある難しいアクションなんですが、全武装を開始時から扱える「フルスペックモード」や、ライフが二倍となる「メガライフモード」、攻撃力が二倍となる「メガショットモード」など、オリジナル以外の味付けが施されたモードもあるので、アクション苦手な人でも楽しめる作りだと思います。
 それらは決してイージーモードというわけではなく、「また違う遊び方もあるんだよ」というアレンジになってるのが最大の魅力だと思うので、是非是非。