「ctOS」によってあらゆる物が電子統制されたシカゴを舞台としたオープンワールド型ゲームということで、サイバーパンク好きとしては外せないタイトルだったわけですが、とりあえずActII中ほどまで進行したので軽い感想を書いておこうと思います。
今のところは「面白いは面白いんだけど……」と言い濁してしまうような感じ。
主人公であるエイデン・ピアースは「ctOS」にハッキングを仕掛け、シカゴに存在するありとあらゆる物を支配下に置くことができるハッカー。シカゴ市民の個人情報はモバイル端末によって「ctOS」と紐付けされており、端末一つで日常生活を謳歌することができる。
そんなシカゴは、エイデンのような存在からすれば文字通りの楽園だ。
ハックを仕掛けるだけで見知らぬ人物の口座から金を盗み取ることができるし、侵入し難い施設であっても、監視カメラを奪って死角を把握したり、警備員の端末をオーバーロードして爆破させるなどして遠隔的に殺害し、潜り込む環境も用意できる。
しかし、彼には一つだけ弱点と呼べるものがあった。唯一の家族である妹のニッキーと、彼女が生んだ二人の子供達だ。そしてハッキングの恩師であるダニアンとの「仕事」中、彼は一つのミスを犯し、結果としてニッキーの娘であるレナを殺されてしまう。「仕事」の現場には、エイデン達以外のハッカーが潜んでおり、エイデンを始末するよう工作を仕掛けていたのだ。
それから11か月後、エイデンは残されたニッキー達を守るべく、レナを死に至らせた「ハッカー」を探し、復讐する為に動き出す。
まぁ大体そんな感じの物語です。
プレイヤーはエイデンを操作し、電脳都市シカゴに潜んでいる「仇」を見つける為、己のハッキング技術を活かして手を汚していくことになると。ゲームとしてはGTAのようなオープンワールド型で、メインストーリーは指定場所に向かい、ミッションを受注すると開始されるクエスト進行な感じです。
「ミニゲーム」や「サブクエスト」もシカゴ各所に設置されたポイントから遊べる仕様。
それとは別に、通行者の端末をハッキングするなどして発生する「潜在犯罪」というものもあります。これは恐らく経験値稼ぎ用のランダムクエストかな? 基本的にはスリなどを行った犯人を捕まえるようなものが多いです。
と、ゲーム的には「UBI版GTA」というべきノリ。
ただ警察が優秀というか、基本的に万能なので、宣伝で言われているほどやりたい放題アクションできるゲームではないですね。メインストーリーもそうですが、全体を通してステルスが推奨されています。カメラを奪って警備員の巡回路を確認したり、無線を奪って陽動したり、その隙にこっそりと目的地へ向かうような塩梅。
ただ慣れてくるとサプレッサー銃やスナイパーライフルで狙撃していけばOK、みたいなノリになってきますし、メインストーリーがどうしても「警察に追われるシチュエーション」が多いんで、わりかしハッキング要素よりもごり押しプレイになりがちかな? サブクエストをステルスしている方が楽しく感じます。
あと車の挙動が敏感すぎて、正直バイク以外はまともに運転できたものではないんだけど、にも関わらずカーチェイス多めなので頻繁にリトライする羽目になって、ややストレスが溜まる側面も。
とはいえ通行人から資金を集めたり、電話を盗み聞きするフレーバー性は楽しいですし、カメラからカメラへ乗り移って行きながら、遠方のシステムにハッキングを仕掛けるような電脳プレイはN◎VAでいうところの「ニューロ的」でよくできています。
頭一つ飛びぬけた斬新さと、頭一つ飛びぬけた難点が存在している感じですね。