実は1周してました。
ガガガ文庫から刊行されているライトノベル『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル)』のゲーム版となります。時間軸は4巻のキャンプ話からスタートし、選択肢によって分岐していくパラレル物かな。
販売は5pb.ですが、開発は「とらドラ・ポータブル」や「俺妹ポータブル」も担当したガイズウェアさん。ラノベ(及びそのアニメ)原作のゲーム化といえばこの会社! というぐらいには一定水準のクオリティを打ち出してくれるところですね。
原作者がシナリオ監修をしている、というのがここの売りでして、実際どの程度関わっているのかは解りませんが、原作理解度及びファンを大切にした作風に定評があるのは確かです。
まぁ折角の原作ゲーということで、最初は一番好きなヒロインである雪乃ルートに直行しました。
プレイ時間は約5時間、ボイス聴きながらやっていた部分もあるので、その辺りを飛ばしているともっと早いかもしれません。EDは「雪乃ベストエンディング」というトロフィーが出たので、まぁベストEDだったんだと思います。 ただ「ベストのわりには予想以上にマイルドな落としどころだなあ」という印象が強かったですが……いや、個人的には面白かったですよ。
雪乃ベストに関しては「もしヒッキーと雪乃がもう少し仲良くなったら」というシミュレートに近い印象がありました。恋愛要素は0じゃないですが、ほぼ皆無。原作では「ようやく互いに向き合い、さてこれからどうなるか」というところなんで、IFストーリーとはいえ、そういう方面に持っていくのは難しかったのかな。
この手のゲームとしてはどうなんだ、と思わなくもないですが、「それでも恋愛には至らない」という、少し感傷的な終わり方はまさしく俺ガイルなんだろうな、と。BGMが全体を通して落ち着いていますし、静かな雰囲気がノスタルジック感を加速させています。
そうは言っても「この路線なら2人はどこまでいけるの?!」という結末が欲しかったんですが、まぁ無理は言いますまい。俺はそれを原作で待ち望んでいるからなッ!
実際「こんな感じになるよね、この2人」みたいな風景が拝めるので、原作ファンには美味しいシナリオだったんですよ。そもそも「連絡先の交換」「メールのやり取り」という交流をヒッキーと雪乃が行う。
それだけでも色々マジかーとなるんじゃあないでしょうか。
原作お馴染みの「幕間メール」も丁寧に再現されているので2人のやり取りは必見です。
……うん、もうこれ、完全にアニメ版じゃなくて「原作のゲーム化」だよね!
次は由比ヶ浜か戸塚かなあ。